入会変更届 |
ア行
用語 | 読み方 | 意 味 | 対応英語 |
ISOコーン | あいえすおう(いそ)こーん | 耐火度を測定するための標準コーンのうちISO規格のもの。一定条件で加熱すればその軟化溶倒温度が少しずつ異なるように作られたコーン。同種の用途用としてオルトンコーン,ゼーゲルコーンがある。 | ISO cone |
アイリッヒミキサー | あいりっひみきさー | ドイツのアイリッヒ社が考案し製造販売している混合(混練)機。偏心して配置された撹拌羽根(or/andローラー)と同時又は単独で容器下部が回転するタイプで粉体の運動が複雑で混合度が非常に高い。 | Eirich mixer |
アウトレット耐火物 | あうとれっとたいかぶつ | ロータリーキルンにおいて,焼成後でまだ高温のクリンカーが排出される落口部に施工する耐火物。 | nose-ring blocks |
赤白珪石 | あかしろけいせき | 酸化鉄を含有する赤色の角ばったチャートが白色の脈石英の中に斑状に存在する珪石。ほかに青白珪石とよばれるものもあるがほとんど同じ構成である。珪石煉瓦の原料に適しており,炉材珪石とも呼ばれる。 | composite quartzite |
赤煉瓦 | あかれんが | 建築土木用に使用される煉瓦で,鉄分の多い土を用いて製造されるため,赤色を呈するので赤煉瓦と呼ばれる。耐火物とは区別して扱う。 | common brick/ red brick |
アーク炉 | あーくろ | 電気炉の一種で,電極間又は電極と被溶融物との間で発生させたアーク熱により,被溶融物を溶融させる炉。製鋼用の電気炉は主にこの形式。 | arc electric furnace |
あご(顎)瓦 | あごがわら | ガラス溶解炉の一種であるタンク窯の上部構造の壁(プレストウォール)を支持して,上部構造の荷重がその下の溶解槽側壁(サイドウォール)の煉瓦(タンクブロック)にかからないようにするためのL字形の断面をもった煉瓦。 | tuck stone |
朝顔 | あさがお | 高炉の部分名称で,炉床部と炉腹部の間の部分。羽口の上に位置し上方が開いた構造から朝顔の花にたとえてこう呼ばれる。 | bosh |
網代積み | あじろづみ | 逆ドームを形成する各種窯炉の炉床に採用される。四方迫り煉瓦を軽減する方法として一種の異形煉瓦で組み合わせ,煉瓦を杉綾模様に積む施工方法。直角積みともいう。 | herringbone bond |
アスベスト/石綿 | あすべすと/いしわた/せきめん | 蛇紋石系あるいは角閃石系に属する鉱物で柔軟な繊維となるもの。断熱材料。2006年9月以降は製造,使用とも禁止。 | asbestos |
アーチ | あーち | 窯炉の天井部をはじめ燃焼室,開口部,煙道などに採用されているアーチ(弓形)状に構築された築炉構造。一般に迫り形と迫り受け(抱き)の2種類の形状の煉瓦によって構成される。迫り持ち(せりもち)ともいう。 | arch |
圧縮強さ | あっしゅくつよさ | 固体材料が一軸圧縮荷重を受けるときの耐えうる圧縮応力の限界値のことで,圧縮強さ試験における材料破壊時の最大圧縮応力として求める。 | compressive strength/ crushing strength |
圧縮強さ試験 | あっしゅくつよさしけん | 材料の機械的強さの一つである圧縮強さを測定する破壊試験。円柱状又は立方体状試験片に上部から荷重をかけ,破壊までの挙動を測定する試験法。 | compressive strength test/ crushing strength test |
圧縮復元率 | あっしゅくふくげんりつ | 圧縮応力下にある材料は応力の方向に収縮するが,応力を解除した場合のその収縮が回復する割合。セラミックファイバー,パッキンなどの性質を表わす一特性。 | compression recovery rate |
圧送 | あっそう | 圧力差を利用し管を通じて物体を輸送する方法。粉流体を空気により輸送する方法,液状物をポンプにより押し出す方法などがあり,不定形耐火物の施工に広く利用される。高圧のポンプを用いれば,流動性の低いキャスタブルでも,数10m先まで輸送できる。 | pneumatic transportation |
厚二丁 | あつにちょう | 並形煉瓦の2倍の厚さを有する煉瓦(230×114×130mmの直方体形状)。正式には「こば二丁」と称する。 | double thickness straight brick |
圧入材 | あつにゅうざい | 工業炉において,内張り耐火物の損傷部位あるいは内張り耐火物と鉄皮間に生じた空隙に,圧入して補修するためのスラリー状耐火物。 | injection refractories |
圧入施工法 | あつにゅうせこうほう | 圧入孔から圧入ポンプによりスラリー状の耐火物を鋳込む施工方法。狭い箇所の耐火物の施工方法として採用されている。 | injection process |
当て瓦 | あてがわら | ガラス槽窯の溶解層において側壁煉瓦のスラグラインが侵食されたとき,炉を冷やすことなく熱間で煉瓦の外側から押し当てて補修するための電鋳煉瓦をいう。同様に侵食が進んだスロート部でも使用する。 | patching block |
アトラスショベル | あとらすしょべる | 取鍋,高炉樋などの内張り耐火物の解体に使用する機材の一種。油圧にて自在に伸縮するアームの先端に削岩機を配し,キャタピラにて自走する機械。 | Atlas shovel |
孔巻き | あなまき | 窯炉の溶融金属,スラグなどの排出口に不定形耐火物やブロック煉瓦を施工すること。 | taphole relining |
アニーリング | あにーりんぐ | 材料のひずみの除去,均質化など性質を改善するために行う加熱及び徐冷処理のこと。焼きなまし,焼鈍ともいう。 | annealing |
アブレージョン | あぶれーじょん | 機械的摩擦によって,固体表面に引っかき傷や粒子脱落などの摩擦損傷が生じる現象。 | abrasion |
アムスラー型材料試験機 | あむすらーがたざいりょうしけんき | 材料試験機においてその負荷部又は計測部に,てこ又は振り子を用いた試験機。耐火物の圧縮強さ,曲げ強さなどを測定するのに使用する。 | Amsler type material testing machine |
アメリカ積み | あめりかづみ | 長手積みを4?7段積み,押さえに小口積み1段を入れる炉壁の積み方。普通積みともいう。施工は簡単であるが強度上好ましくないため,通常炉壁には用いられない。 | American bond |
亜硫酸パルプ廃液 | ありゅうさんぱるぷはいえき | 亜硫酸法によるパルプ製造の際に得られる蒸煮廃液。木材質の約50%に相当する分解物が溶けている。淡黄又は淡褐色で独特の臭気をもつ。濃縮して得られる粘ちょうな液を鋳型や耐火物の結合材として使用する。 | sulphite lye |
RH脱ガス炉 | あーるえいちだつがすろ | 鉄鋼の二次精錬における吸上式真空精錬法(真空槽内に鍋内の溶鋼を吸い上げて行う精錬法)の設備。底部にある2本の浸漬管のうち一方からArガスを吹込み溶鋼を循環させて脱ガスなどの処理をする。効果として脱ガス,脱炭,成分の均一化,非金属介在物の浮上分離が挙げられる。単にRHとも称す。 | RH degasser / Ruhrstahl-Heraeus degasser |
アルカリ蒸気侵食 | あるかりじょうきしんしょく | アルカリ成分が還元雰囲気で水蒸気,ハロゲンなどとともに気相を通して移動反応し,炉材の表面部分を軟化させたり,亀裂を生じさせたり,膨張剥離させたりする現象。 | corrosion by alkali vapor |
アルミナ | あるみな | 酸化アルミニウム(Al2O3)。多数の相が存在し,純粋でもっとも安定な形α型(コランダム)とγ,η,κなどの中間アルミナとがある。研削材,セラミックス,耐火物など広く利用される。 →コランダム | alumina |
アルミナ・カーボン質耐火物 | あるみな・かーぼんしつたいかぶつ | アルミナ及び炭素を主原料とし,樹脂などのバインダーや金属粉を添加して製造した耐火物の総称。耐食性,耐熱衝撃性に優れているため,塩基性スラグと接触する部位を除き,溶融金属に接する部位の耐火物として幅広く用いられる。 | alumina-carbon refractories |
アルミナ・グラファイト(黒鉛)質耐火物 | あるみな・ぐらふぁいとしつたいかぶつ | アルミナ・カーボン質耐火物の一種で,アルミナと黒鉛を主原料としている。耐熱衝撃性に優れているため,おもに鉄鋼の連続鋳造用耐火物などに用いられる。 | alumina-graphite refractories |
アルミナ・クロミア質耐火物 | あるみな・くろみあしつたいかぶつ | アルミナとクロミアを主原料とした耐火物の総称。クロミア含有量に応じて耐食性は高くなるが耐スポーリング性は低下する。おもに焼却炉に用いられる。 | alumina-chromia refractories |
アルミナ質耐火物 | あるみなしつたいかぶつ | アルミナを主成分とする耐火物で,アルミナを90%以上含むものをいう。各種スラグに対する抵抗性が大きいことから,高炉,ガラス溶融窯などのスラグと接する部位に用いられることが多い。 | alumina refractories |
アルミナ質電鋳煉瓦 | あるみなしつでんちゅうれんが | 純度の高いアルミナ原料を電気炉で完全に溶融し,耐火性の鋳型に注入して所定の形状に鋳造することによって製造した煉瓦。その結晶構成によってα-Al2O3質(Al2O3:99%) α,β-Al2O3質(Al2O3:95%,Na2O:3.5%) β-Al2O3質 (Al2O3:93%, Na2O:6%) の3種類がある。 | fused-cast alumina brick/ fusion-cast alumina brick |
アルミナ・シリカ質耐火物 | あるみな・しりかしつたいかぶつ | 主としてアルミナ及びシリカ両成分からなる耐火物の総称。この耐火物には半珪石質,ろう石質などの粘土質耐火物から高アルミナ質耐火物までのAl2O3・SiO2比の連続した一連の耐火物を含む。 | alumina-silica refractories/aluminosilicate refractories |
アルミナ・シリコンカーバイド(炭化珪素)・カーボン質耐火物 | あるみな・しりこんかーばいど・かーぼんしつたいかぶつ | アルミナ,炭化珪素及び炭素を主原料とし,樹脂などのバインダーや金属粉を添加して製造した耐火物の総称。耐スラグ性に優れているため,スラグに接する部位(混銑車など)の耐火物として用いられる。 | alumina-silicon carbide-carbon refractories |
アルミナ・スピネル質耐火物 | あるみな・すぴねるしつたいかぶつ | アルミナとスピネルを主原料とした耐火物の総称。鉄鋼用取鍋,タンディッシュなどの溶鋼容器,あるいは高炉の溶銑樋用不定形耐火物として用いられる。 | alumina-spinel refractories |
アルミナセメント | あるみなせめんと | 石灰石とボーキサイトやアルミナなどのアルミナ原料を溶融又は焼成して造るアルミナ成分に富む水硬性セメント。耐火性に優れていることから,不定形耐火物の結合材として使用される。 | alumina cement/ aluminous cement |
アルミナ繊維 | あるみなせんい | アルミナを主成分とする繊維。Al2O380%以上のものをいう場合が多く,耐熱性が良く1600℃まで使用できるものがある。 | alumina fiber |
アルミナ・マグネシア質耐火物 | あるみな・まぐねしあしつたいかぶつ | アルミナとマグネシアを主原料とした耐火物の総称。溶鋼等からの受熱でスピネルを生成し緻密化するため,耐食性・耐スラグ浸潤性に優れるが,アルミナ・スピネル質に比べ耐スポーリング性は低い。 | alumina-magnesia refractories |
アルミノシリケート | あるみのしりけーと | 珪酸塩の結晶構造中,珪酸四面体[SiO4]4-の珪素の一部が,アルミニウムで置換された鉱物。アルミノ珪酸塩ともいう。ムライト,長石,雲母などがその例。 | aluminosilicate |
アルミン酸石灰塩 | あるみんさんせっかいえん | カルシア(CaO)とアルミナ(Al2O3)の2成分系化合物の総称で,アルミナセメントの主要構成鉱物。3CaO・Al2O3,2CaO・Al2O3,CaO・Al2O3,CaO・2Al2O3,CaO・6Al2O3,12CaO・7Al2O3などが知られている。 | calcium aluminate |
アロフェン | あろふぇん | 非晶質粘土で,珪酸・アルミナの水和ゲルを含む,組成不定の含水珪酸アルミニウムの名称。 | allophane |
アンカー | あんかー | プラスチック,キャスタブルなどの不定形耐火物構造の炉壁や天井が倒れたり落ちないように支持する耐火物又は金物のこと。耐火物の場合はアンカー煉瓦,引っ張り煉瓦又はセラミックアンカー,金物の場合はアンカーメタルとも呼ばれる。→引っ張り煉瓦 | anchor / anchor brick / metal anchor /anchor metal |
あんこ | あんこ | 焼成煉瓦の内部に未反応の原料が残ったため,ほかの部位と異なる色調を呈する部分のこと。特に炭素が残ると黒色を呈する。 →黒芯 | black core/ black heart |
安息角 | あんそくかく | 上部から粉流体を水平面上に自然落下させた場合に円錐状の堆積層ができる。この円錐体の傾斜面と水平面とのなす角度をいう。 | angle of repose |
アンダルサイト(紅柱石) | あんだるさいと | Al2O3・SiO2が組成でシリマナイト,カイアナイトと同質異像。斜方晶系で赤味を帯びることがあるため紅柱石ともいう。約1300℃でムライトに転移。高アルミナ質耐火物の原料として使用。 | andalusite |
安定化ジルコニア | あんていかじるこにあ | 低温では単斜晶系,高温ではひずんだ正方晶系の体積変化を伴う変態点を持つZrO2に,CaO, MgO,Y2O3を混合焼成して室温から融点まで安定な立方晶系化し,異常膨張収縮を示さなくなった固溶体。連続鋳造用ノズルのパウダー部用材質などの原料として用いる。 | stabilized zirconia |
安定化ドロマイトクリンカー | あんていかどろまいとくりんかー | ドロマイトに珪酸質原料,酸化鉄などを加えて焼成し,石灰を完全に珪酸と反応させ,珪酸三カルシウム又は二カルシウムとし,耐消化性を改善した原料。 | stabilized dolomite clinker |
アンドレアゼンの式 | あんどれあぜんのしき | 粒子充填率を大きくするための粒度分布式。アンドレアゼンによって提唱された。 | Andreasen's equation |
Eガラス | いーがらす | ガラス長繊維用としてもっとも一般的に使用されている無アルカリのほう珪酸ガラス。ガラス繊維は電気絶縁性が高く,高強度,高耐水性であることから,FRP・せっこうなどの補強材として使用される。 | E-glass |
イギリス積み | いぎりすづみ | 表(外)面からみて,小口積みの段と長手積みの段が交互になる炉壁の積み方。小口積みの段の終端や曲がり部に羊かんを縦に用いる。煉瓦の積み方のなかで最も堅ろうな積み方であり,もっとも多く採用されている。 | English bond |
異形耐火煉瓦 | いけいたいかれんが | JIS R 2101に規定する標準形煉瓦を除くほかのすべての形状の耐火煉瓦。 | firebrick of miscellaneous shapes |
易黒鉛化炭素 | いこくえんかたんそ | 2500℃以上の高温での加熱処理によって,三次元的積層規則性をもつ黒鉛構造が生成しやすい炭素材。代表的なものとして,ピッチ系炭素がある。→難黒鉛化炭素 | graphtizable carbon |
鋳込み | いこみ | 陶磁器や耐火物の成形法の一つ。鋳込み成形ともいう,陶磁器では濃厚泥しょう(スリップ)をせっこう型などに流し込む成形法(スリップキャスト)。キャスタブルの施工作業も鋳込みという。また電鋳煉瓦製造時,溶融材料を鋳型に注入して成形すること。流し込みともいう。 | casting |
異常凝結 | いじょうぎょうけつ | セメントの凝結開始が1時間以内あるいは10時間以上になるような急結,緩結などの異常な凝結。主として偽凝結,瞬結のことを意味する。 | abnormal setting |
易焼結性 | いしょうけつせい | 比較的低温で高密度に焼結する性質。 | sinterability |
異常膨張 | いじょうぼうちょう | 相変化などに伴う熱膨張係数の急激な変化。 | abnormal expansion |
石綿 | いしわた | →アスベスト | asbestos |
位相差顕微鏡 | いそうさけんびきょう | 試料のもつ位相差を光の強度差に変換し,可視化する光学顕微鏡。わずかな屈折率や厚みの差異(0.2nm)も判別できる。 | phase-contrast microscope |
一時ひずみ | いちじひずみ | 高温のガラスは,冷却する時に,内外の温度差によって熱ひずみが発生する。ひずみ点(徐冷下限温度)以上の温度では,冷却速度によっては,永久ひずみが発生するが,それ以下では一時ひずみが発生する。一時ひずみは,アニールによって除去できる。 | temporary strain |
一丁半 | いっちょうはん | 並形煉瓦の長手方向に1.5倍の長さを有する煉瓦。(345×114×65mm)の直方体形状。 | large straight brick |
異方性 | いほうせい | 物性値が方向によって変わること。結晶体では,結晶軸の方向に関して考える。結晶でなくても,圧延金属,引っ張ったゴムや繊維は異方性をもつ。 | anisotropy |
芋積み | いもづみ | 芋目地になるような煉瓦積み。(→芋目地) | unbonded work |
芋巻き | いもまき | 窯炉の側壁間上部にまたがって弓形天井構造(アーチ)の煉瓦の積み方の一種。隣の迫りとの境が直線になっているアーチ。構造が弱いが,補修は便利。リングアーチあるいは,芋積みアーチともいう。→リング巻き | unbonded arch |
芋目地 | いもめじ | 煉瓦の目地が上から下まで一直線になったもの。構造上安定を欠くので,一般的には避けられる。通し目地ともいう。逆に目地がジグザグになっているものを接ぎ目地という。 | straight joint,square joint |
インディアライト | いんでぃあらいと | Mg2Al3(AlSi5O8)組成を有する六方晶系の結晶。 コーディエライト(斜方晶系)の高温変態。 | indialite |
インパクトクラッシャー | いんぱくとくらっしゃー | インパクトブレーカー,インペラーブレーカーともいう→インペラーブレーカー。 | impact crusher |
インペラーブレーカー | いんぺらーぶれーかー | 固定ハンマーと衝突板との打撃及び粒子相互の衝突による衝撃粉砕機の一種。10cm位の塊を1cm以下に粉砕する。 | impeller breaker |
ウィスカー | うぃすかー | ひげ結晶ともいわれ,含まれる欠陥の数が非常に少ない繊維状単結晶。 | whisker |
ウェアライニング | うぇあらいにんぐ | 窯炉の炉壁で高温の雰囲気あるいは溶融物に直接接する耐火物壁のこと。 | wear lining |
ウォーキングビーム | うぉーきんぐびーむ | 炉内の被加熱物を移動させるための橋状の搬送機器で固定ビームと移動ビームで構成される。移動ビームが上昇→前進→下降→後退と回転運動することにより,被加熱物を搬送する。鋳片の加熱炉で使用されている。 | walking beam |
薄物煉瓦 | うすものれんが | 並形煉瓦の厚さを半分以下にしたもの。 | split brick |
打ち継ぎ | うちつぎ | キャスタブルなどの不定形耐火物を2回以上にわけて施工すること。1回目の施工・硬化後に2回目の施工を行うことにより縁切り構造となり,膨張代とする例も多い。 | placing joint |
内張り | うちばり | 直接高温に接する窯炉又は容器の内側に施工する耐火物。 | lining material |
裏張り | うらばり | 窯炉や容器の内側に張る耐火物が多層(2層以上)の場合,表層以外の裏面に施工される耐火,若しくは耐火断熱材料。目的としては(1)内張り煉瓦の外側(裏面)に溶融物や高温ガスの浸透を防ぐため,(2)断熱性の向上のため。 | back-up lining material |
上底吹き転炉 | うわぞこぶきてんろ | 上吹き転炉の炉底部から撹拌用のガスを吹き込み,鋼浴撹拌により反応を迅速にした複合吹錬炉。 | top and bottom blown converter |
上注鋳造 | うわつぎちゅうぞう | 鋳型上部より直接溶鋼を注入して鋼塊を得る鋳造法。→下注鋳造 | top pouring/ top teeming /top casting |
上吹き転炉 | うわぶきてんろ | 炉の上方からランスを通して炉内の溶銑に酸素を吹付ける形式の転炉。 | top blown converter |
エアーセットモルタル | えあーせっともるたる | →気硬性耐火モルタル | air-setting refractory mortar |
エアーセパレーター | えあーせぱれーたー | 風力分級機。ミル粉砕物を回転円盤で遠心力により,周囲に分散させ,微粉部分を気流に乗せて粗粉と分級する。 | air-separator |
エアーメーター | えあーめーたー | モルタル又はコンクリートに含まれる空気量を測定する装置。JISでは空気室圧力法(A 1128),容積法(A 1118),質量法(A 1116)がある。 | air meter |
永久張り | えいきゅうばり | 裏張り,内張りに比べ補修の頻度,規模が小さいためこの名がある。広義としては,裏張りと同義で使われることもある。→パーマネントライニング | permanent lining |
永久ひずみ | えいきゅうひずみ | 一般には,非弾性変形(塑性,クリープ)により回復しないひずみを永久ひずみという。狭義として,ガラスを冷却する過程で,温度の不均一があると冷却後にひずみが出現する。一時ひずみと区別して永久ひずみといわれる。 | permanent strain |
AE剤 | えーいーざい | コンクリートに独立した空気泡を一様に分布させ,作業性や耐凍害性を向上させるための混和剤。 | air-entraining agent |
AOD | えーおーでぃー | 二次精錬炉の一種でステンレス鋼に主として用いられる。酸素ガスとともに不活性ガスを大気圧下で鋼浴中に吹き込み,クロム酸化を抑制しながら脱炭を行う方法で,形態・機能は普通鋼の精錬における転炉に類似している。 | Argon-Oxygen Decarburization |
AG材 / AG質 | えーじーざい / えーじーしつ | アルミナ・グラファイト質耐火物の略称。→アルミナ・グラファイト質耐火物 | alumina graphite |
エージング | えーじんぐ | 材料特性が経時変化する現象。ねかし・熟成などの望ましい変化と劣化・老化などの望ましくない変化がある。 | aging |
SN | えすえぬ | 鋼の連続鋳造に用いられる溶鋼流量制御装置。耐火物でできた2枚又は3枚の孔の開いた板の相互位置を変えることにより流量を調節する。スライディングノズルの略で,スライディングゲート(SG)又はスライディングバルブ(SV)ともよばれる。 | sliding nozzle |
SPキルン | えすぴーきるん | セメントキルンの一様式。サスペンションプレヒーターを予熱機としてロータリーキルンの前にて被焼成物の仮焼を行う形式のキルン。→NSPキルン | suspension preheater kiln |
AZS系電鋳煉瓦 | えーぜっとえすけいでんちゅうれんが | アルミナ・ジルコニア・シリカ質の電融鋳造煉瓦。耐アルカリ性に富み,主にガラス溶解窯に使われる。 | AZS fused cast brick |
X線回折法 | えっくすせんかいせつほう | 粉末試料や多結晶試料の鉱物組成をX線回折から同定,定量する分析法。 | X-ray diffraction method |
エッジランナーミル | えっじらんなーみる | 材料を粉砕,混合,混練する機械の一つ。粉砕能力は低いが,粉砕と混合が同時にでき,しかも乾式,湿式いずれも可能なため広い分野で用いられる。乾式はドライパン,湿式はウェットパンと称する。 | edge-runner |
NSPキルン | えぬえすぴーきるん | ニューサスペンションプレヒーター付きキルンのこと。SPキルンのサスペンションプレヒーターとロータリーキルンの間に助燃炉を組み込んでキルンに投入される被焼成物の脱炭酸率の向上を図った形式のキルン。→SPキルン | NSP (new suspension preheater) kiln |
えび迫り | えびぜり | 1)ガラス槽窯で,大迫り(アーチ型天井)の抱き煉瓦の役目をかねる吹き出しのアーチ構造。 2)セメントキルンの落ち口から続くクーラーの垂直壁とクエンチングクーラー天井端部を接合する構造。 | invert arch |
エポキシチャンネル工法 | えぽきしちゃんねるこうほう | セメントロータリーキルンに用いられる煉瓦施工法。エポキシ樹脂による接着工法とチャンネル工法の併用。 | epoxy resin and channel installationmethod |
MOR | えむおーあーる | Modulus of ruptureの略。→曲げ強さ | modulus of rupture |
LF | えるえふ | 真空処理を行わない二次精錬設備のひとつ。取鍋に蓋をし内部の空気をアルゴンガスで置換し,溶鋼を覆ったスラグに電極を浸漬し,スラグと溶鋼を通電加熱し,さらに鍋底のポーラスプラグからアルゴンガスを吹き込んで撹拌しながら精錬する。 | ladle furnace |
LCC | えるしいしい | 低セメントキャスタブルの略。一般のセメント系キャスタブル(CC)に対しセメントの配合量を少なくしたキャスタブル。ASTMの規格では製品に配合されたセメントのCaO量(mass%)で2.5>CaO>1.0の範囲のものを指す。 | low cement castable |
LD転炉 | えるでぃーてんろ | 上吹き転炉。LDとはLintz-Donawitz法の略。 | LD converter |
エレクトリックブースティング | えれくとりっくぶーすてぃんぐ | 重油燃焼のガラス溶融炉で,上部での燃焼負荷を調整したり,ガラス引き上げ量をふやすために,溶融ガラスに直接電極によって通電し,補助加熱すること | electric boosting |
エロージョン | えろーじょん | 流動する固体や流体との接触により摩耗する物理的侵食のこと。 | erosion |
塩基性耐火物/塩基性スラグ | えんきせいたいかぶつ/えんきせいすらぐ | 一般的な塩基性の意味とは異なり,マグネシアやカルシア等のMOで表わされる酸化物を主成分とする耐火物やスラグを指す。塩基性耐火物は塩基性スラグに対する耐食性が高い。 →塩基度 | basic refractories / basic slag |
塩基度 | えんきど | 狭義にはスラグの塩基度を意味し,スラグ反応性を示す指標。鉄鋼業では,簡便なCaO/SiO2を使うことが多いが,CaO/(SiO2+Al2O3), (CaO+MgO)/(SiO2+Al2O3)を使うこともある。セメント用においては,Al2O3が活性なため(CaO+MgO+Al2O3)/SiO2を用いる(JIS A 6206)。 | basicity |
エンスタタイト | えんすたたいと | MgSiO3とFeSiO3との連続固溶体のうち,Mg100Fe0からMg50Fe50の領域のもの。頑火輝石(がんかきせき)ともいう。(注:1989年以前の分類ではMg100からMg90Fe10の領域をさしていた。) | enstatite |
煙道 | えんどう | 燃焼排ガスを煙突又は廃熱利用場所に導く通路で耐火物や金属で構築される。 | flue |
煙突積み | えんとつづみ | 蓄熱室の格子積みの一種で,燃焼排ガスの通路が上から下まで隣の通路と仕切られた構造になっている。 | chimney flue checker assembly |
エンドポート式ガラス槽窯 | えんどぽーとしきがらすそうがま | ガラス槽窯において,吹き出しをバッチ投入側の壁面に設けた形式。 | end-port furnace |
オイルコークス | おいるこーくす | 石油精製過程において,ガソリン,軽油等の収率を高めるために,重質(減圧)残さ油を熱分解するときに副生する固形残さ物。 | petroleum coke |
扇形煉瓦 | おおぎがたれんが/せんけいれんが | 両こば面(最小面)が同心円状のアーチとなっており,ひら面(最大面)が扇を開いたような形状の煉瓦。主として円筒形炉壁に使用する。 →迫り煉瓦 | circular brick |
大迫り | おおぜり | ガラス槽窯のアーチ型天井。 | crown |
大樋 | おおどい | 高炉からの溶銑・スラグを流す樋のうち,出銑口からスキンマーまでの部分で主樋ともいう。 | main trough |
オーガー | おーがー | 押出し成形機,正しくはオーガーマシン。混合機から押しこまれたはい土を口形から押し出す機械。スクリュー羽根によって圧縮,推進される。抜き出し機ともいう。 | auger machine |
押し目地 | おしめじ | 目地押しのことで,耐火煉瓦積みの目地を目地こてで押え,あるいはモルタルが不足している場合,補填すること。 | shove joint |
落口耐火物 | おちぐちたいかぶつ | →アウトレット耐火物。 | discharge-end blocks/ nose(ring) blocks |
オートクレーブ | おーとくれーぶ | 高温高圧釜。耐火物やコンクリートでは,高温高圧の水蒸気を用いる。 | autoclave |
オートクレーブ試験 | おーとくれーぶしけん | オートクレーブ中の高温高圧の水蒸気雰囲気で耐火物を処理しその前後の変化を測定する試験方法で,カルシア,マグネシア等を含む耐火物の消化の程度の測定等に用いる。 | autoclave test |
お生煉瓦 | おなまれんが | 煉瓦の切断加工用語のひとつ。加工前の原形の煉瓦のこと。並形煉瓦。 | standard size brick |
オーブン | おーぶん | 炉,窯,窯炉の英語訳として使われる。キルン,ファーネスとも同義。 | oven |
オープン鋳造 | おーぷんちゅうぞう | タンディッシュから流出する溶鋼を,大気から遮断しないで鋳型に注入する鋳造方法。浸漬ノズルなどが使用できない小断面ビレットの連続鋳造に一般的に使用される技術。オープン鋳込みともいう。 | open casting |
オープンノズル | おーぷんのずる | タンディッシュから鋳型へ溶鋼を注入するためのノズルで,鋳型に浸漬しない短尺,単孔のノズル。 | open nozzle |
オランダ積み | おらんだづみ | 長手積み段と小口積み段を交互に積んでいく煉瓦積みの方式。追出し(積み始めの隅部)に七五分(並形煉瓦の長さを3/4に切ったもの)を使用する点がイギリス積みと異なる。 | Dutch bond |
オリビン | おりびん | かんらん石。化学組成は(Mg, Fe)・2SiO4でMn, Ni,Tiなどが含まれることがある。Mgに富むものを苦土かんらん石(フォルステライト),Feに富むものを鉄かんらん石(ファイヤライト)といい耐火物原料としたことがあった。 | olivine |
オリフィスリング | おりふぃすりんぐ | ガラスの連続式溶解窯と成形機とをつなぐ樋状のフォアハース先端にはゴブ(一定量の成形用ガラス塊)を供給するゴブフィーダーがある。このゴブフィーダーの下部に取付けて,押し出されるゴブの径を決める環状耐火物のことでシリマナイト煉瓦,ZrO2電鋳煉瓦などが用いられる。 | orifice ring |
オルトンコーン | おるとんこーん | 倒れ方で焼成温度あるいは耐火度を測定する耐火物製標準三角錐。ゼーゲルコーンと基本的には同じで,ASTMで規定され米国オルトンコーン社で製造されたもの。 | Orton cone |
温修 | おんしゅう | ガラス槽窯を冷やすことなく高温状態のままで補修すること。ガラス用語。 | hot repair |
温度伝導度 | おんどでんどうど | 熱伝導度を比熱と密度の積で除した量。熱拡散率ともいう。 | thermal diffusivity |
お知らせ
旅費規程の改訂
旅費規程≫20230731改訂.pdf